「おい」 「これやるよ」
立ち上がった青木が投げて寄越したのは星の欠片だ。
「もう行った方が良い」 「真っ直ぐ走れ」 「振り返るなよ」 「じゃあな」
唐突に別れを切り出した青木は再度空を見上げて黙り込んだ。 降りやむことのない星々は相変わらず美しい。 ここはなんだったのだろう。
あなたは歩みを進める。来た道を真っ直ぐ戻っていく。
……ぱきん、かしゃん、ぐしゃ! 背後で星の割れる音がした。
▼振り返らずに帰る
▼振り返る