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かつん、かつん。
どれくらい歩いただろうか。
歩みを進めるほどに水晶が増えていく。
あなた自身も青く照らされており水族館を見物しているかのようだ。
ふと、地面の一部が揺れる。
大きな水溜りが揺れたのだ。
黒い地面を透かした透明な水溜りがそこかしこに点在している。
水面には、白く瞬く星空が映りこんでいた。
あなたは顔を上げてそれを見る。
白い絵の具を好き放題散らしたような夥しい数の星々。
気付かぬ間に天上を覆い尽くしていたのは流星群だった。
いくつもの流れ星が現われては消え、消えては現れる。
それは尽きることなくこの世界に降り注いでいる。
とても静かだ。
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